寺田昭洋さんの、6寸鉢黒について
手触りや質感について
少しざらついた深みのある黒色の鉢です。
確かにざらつきはあるのですが、触ってみるとむしろ心地良い手触りです。
使い込むと、より魅力的に馴染んでいきそうです。
高台は、使い込まれたような味わい深い雰囲気になっています。
両手で持つと、無理なく持つことができ、大きすぎず、深さもある程度あるので汁物などでも問題なく使用できます。
味わいのある黒とその雰囲気から、特に煮物などが似合いそうです。
全体的に微かに刷毛で円を描いたような微かな流れがあります。
男性女性、お子様問わず、それぞれの食べる量やものの用途で柔軟に使用できそうな鉢です。
使い込んでいきたい器です。
色について
深みのある黒一色です。
縁部分の周辺には、焼成の具合でできたのでしょうか、錆のような色が入っていて器に良い雰囲気をプラスしています。
黒はマットな色合いではあるのですが、光に当てたりしてよく見ると若干鉄っぽさを感じるかもしれません。
高台は、良い意味での錆っぽさがより強く出ています。
かたちについて
ぱっと見ると、口縁が広い印象のかたちです。
高台から縁部分に向かって丸みを保ちつつも、放射状に綺麗に広がっていくイメージです。
腰(器の下の部分)と高台の境目は少し段になっています。
口がとても広がっているように見えて、どこかしら可愛らしさを感じるかたちだと思います。